※この記事は個人の体験談です。医療的判断は必ず担当医にご相談ください。
桶谷式の母乳ケアってご存知ですか?
前回は、産後すぐの絶望的な母乳量から、頻回授乳とコップ授乳でなんとか乗り切った退院までの話をお伝えしました。(授乳事件簿(1/5)はこちら↓)

今回は、退院後に頼った「産院の母乳外来」と「開業助産師の訪問ケア」、そしてそこから思いがけずつながった、あるまさかの展開についてお話しします。
産院の母乳外来(1週後・2週後)
退院から1週間後、産院で母乳外来を受診しました。最終授乳から2時間程度空けて受診できるよう、その日の授乳リズムを逆算して過ごしたのを覚えています。
内容は以下の通りでした。
- 実際に授乳するところを助産師さんに見てもらい、赤ちゃんが吸いやすい体勢・私が吸わせやすい体勢の指導
- 授乳前後の体重を測定し、その差分から「実際に飲めた量」を評価
- かかとからの採血でビリルビン値を測定し、黄疸が消えていることを確認
- 退院後1週間の体重増加ペースから、次の1週間のミルク追加プランを再設計
このとき、退院後1日あたり50gくらい体重が増えていることがわかり、「調子が良すぎる、このままだとミルクに偏ってしまう」という理由で、追加ミルクは1日200〜240mlを3〜4回に分けて、という指導になりました。当時1回80mlくらいあげていたので、振り返るとかなり多すぎたようです。
料金は、退院直後の受診は3,300円でした(1か月ほど経つと6,600円に上がっていました)。
2週後は電話での指導でした。対面と違って姿勢は見てもらえないので、事前に体重増加量と追加ミルク量を伝え、数字上のアドバイスをもらうのみ。この回は特にメモを取っていなかったので、詳しい内容を振り返れないのが今でも少し悔しいです。
開業助産師さんを、家に呼んでみる
2週後の電話で産院の指導が一区切りついてしまい、正直なところ「本当に適正な量が出ているんだろうか」という不安がぶり返してきました。そこで思い出したのが、入院中にお世話になった、前回の記事にも登場した「プランターの例え話」をしてくれた助産師さんです。「呼んでくれていいからね」と言われていたのを思い出し、思い切って依頼しました。
1回目に来てもらったのは退院後約3週間、数日後に1ヶ月健診を控えたタイミングでした。
産院の指導が「授乳」と「赤ちゃんの体重増減」が中心だったのに対し、訪問してもらう助産師さんは、おっぱいのマッサージまでしっかりやってもらえるのが大きな違いでした。40度くらいのお湯で濡らした大判タオルを準備しておくと、それでおっぱいを温めてふわふわに柔らかくしてから、マッサージしてくれます。柔らかくなったおっぱいから飛び散る母乳を見て、それまで「赤ちゃんに飲ませる」ことばかり気にしていた私は、自分がこんなに出せるとは思っていなかったので、安心して思わず涙が出ました。母のような、それでいて母とは違う温かみが、助産師さんにはあるんですよね。
おすすめの母乳育児本
ケアの時間はマッサージや相談で手一杯になりがちで、知識をじっくりインプットする時間までは取れません。そこでプランターさんが勧めてくれたのが「これでナットク母乳育児」という本でした。
専門家によるQ&A形式で読みやすく、桶谷式に近い考え方の本ではあるので、正直かなり急進的だと感じる部分もありました。合う部分・できる部分だけを拾って、あとは流し読みするくらいの距離感で使うのが、私にはちょうどよかったです。

桶谷式の助産師さんって「クセ強」なの?
この方は「桶谷式」と呼ばれる流派の助産師さんです。「桶谷式は癖が強い」という話を耳にしたことがある方もいるかもしれません。実際、このプランターさんもなかなか個性的な方ではありましたが、他の桶谷式の助産師さんにお会いしたことはないので、あくまで私が実際に体験した一人の感想としてお伝えしておきます。もし桶谷式で母乳ケアを考えている方は、合う・合わないがあると思うので、可能なら妊娠中から探しておくのもいいかもしれません。
料金は1回目8,000円、2回目以降は7,000円くらいだったと記憶しています。今調べたら1回10,000円になっていて驚きました(当時は1万円はいっていなかったはずです)。結局この方には、退院3週間後・5週間後・そこからさらに2ヶ月後(生後ほぼ3ヶ月)の合計3回、来てもらいました。
セカンドオピニオンのつもりが、まさかの紹介状に
生後2ヶ月頃、産婦人科併設の小児科でも母乳外来をやっていることを知りました。家から徒歩10分ほどで、料金も1回6,600円。訪問助産師さんを呼ぶより安いこともあり、セカンドオピニオンのつもりで行ってみることにしました。
この助産師さんも、おっぱいマッサージで見事に「噴水」させてくれて、私は自信を取り戻しかけていました。ただ、私があまりに赤ちゃんの体重増加を心配するものですから、「よければ先生(小児科医)にも聞いてみますか?」と提案してもらい、そのまま医師に相談する流れになりました。
医師の見解としては特に問題なしとのことでしたが、ここで私は思わぬお手柄を立てます。実は、赤ちゃんの舌小帯短縮症のことで悩んでいて、できれば切りたいのに、1ヶ月健診の医師からは「今の時代は切らないのが主流」と言われて困っていたのです。それをこの場で伝えてみたところ、あれよあれよという間に、家から行ける範囲で舌小帯短縮症の手術で著名な医師を紹介してもらえることになりました。しかも紹介状も医療証のおかげで無料です。
このご縁がなければ、私は「手術難民」になっていたかもしれません。このあとの舌小帯短縮症をめぐる顛末は、また別のシリーズで詳しくお話ししています。

まとめ
産院の指導、開業助産師さんの訪問ケア、そして偶然のセカンドオピニオン。どれか一つでも欠けていたら、私の授乳生活も、赤ちゃんの舌小帯短縮症への対応も、もっと違う形になっていたと思います。一人で抱え込まず、いろいろな窓口に頼ってよかったと、心から思っています。
次回は、順調に見えた授乳生活に突然訪れた「哺乳瓶拒否」事件について、実際に試した対策とともにお話しします。

※本記事に記載している通院回数・費用・経過などは、全て筆者個人のケースです。症状や治療方針には個人差がありますので、疑問や不安がある場合は必ず担当医や専門機関にご相談ください。

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