こんにちは、風香りんです。
不妊治療に臨むにあたり、仕事や日々の生活との両立に悩む方は多いのではないでしょうか。私も、事務職として働きながら治療を続けていました。朝早く家を出たり、仕事の時間調整に苦労したり、時には休日の予定を犠牲にしたりと、ストレスを感じることも少なくありませんでした。
しかし、夫や会社関係者の理解、そして自分なりの工夫によって、仕事・治療・生活のバランスを保ち、無理なく治療を続けることができました。この記事では、私の実体験を交えながら、どうやってワークライフバランスを保ったかについてお話しします。
現在両立に悩んでいる方の参考になれば幸いです。
私の仕事と不妊治療:環境選びと調整のコツ
不妊治療を始める前に、まず「いかに仕事と両立しやすい環境を整えるか」を考えることが重要だと気づきました。
仕事の性質とクリニック選び
私の仕事は、一般的な事務職です。主にパソコンに向き合い、メールやエクセルを使って仕事をします。内勤で、最大で出勤日の半分を在宅勤務にできる点や、フレックスタイム制度のおかげで、勤務開始・終了時刻をある程度自分で決められる点が、不妊治療と非常に相性が良かったと感じています。
そして、何より幸運だったのは、オフィスのすぐそば(徒歩10分圏内)に不妊治療専門のクリニックがあったことです。
仕事との両立を考える上での最大のポイントは、「職場か自宅の近くに病院を選ぶこと」だと思います。
治療中は、生理周期に合わせて何度も通院する必要があり、その日程はコントロールできません。遠方だと移動時間だけで大きな負担となり、仕事の調整も難しくなります。クリニックの近さを優先したことで、通院にかかる時間とストレスを大幅に減らすことができました。
職場への伝え方とスケジュールの組み方
私は、不妊治療を受けていることを上司に伝え、理解を得るようにしました。これにより、急な通院でも業務調整がしやすくなり、精神的なプレッシャーも軽減されました。
通院のタイミングは主に以下の2つのパターンで調整していました。
- フレックスタイム制度の活用: 朝一番に病院に行ってから出社したり、午後の診察のために少し早めに退勤したりするなど、フレックス制度を活用して勤務時間を調整しました。
- 在宅勤務日の活用: 在宅勤務日であれば、通院後に自宅で仕事ができるため、移動時間を最小限に抑えつつ、業務も滞りなく進められます。体調が優れない時にも、無理なく自宅で休むことができました。
また、クリニックによっては、1日程度であれば治療日の融通を利かせてくれる場合があります。私は、生理開始直後の「今周期のスケジュール組み」の受診時に、仕事でどうしても外せない予定がある場合はそのことを事前に医師に伝えていました。これにより、仕事と治療のスケジュールをうまく両立させることができました。
休日の過ごし方とストレス回避
不妊治療は長丁場になります。治療にはお金も時間もかかるため、ストレスを溜めない休日の過ごし方は非常に大切です。
スケジュールが立てられないことのストレス
不妊治療を始めて一番変わったのは、予定を立てるのが難しくなったことです。
これまでは友人との旅行やスポーツ観戦、ジムなど、予定を前もって決めてアクティブに過ごしていました。しかし、不妊治療のスケジュールは生理が来てからでないと立てられないため、1ヶ月以上先の予定が見えません。
特に、人工授精や移植の周期後半は、「安静にしておきたい」という気持ちが先行し、どうしても激しい運動や旅行の予定を入れることが億劫になってしまいました。この「予定を立てられない」という状況そのものに、ストレスを感じることもありました。
夫婦の理解がストレスを減らす
幸い、夫は初診に一緒に来ていたので、女性の体の周期や治療の進み方をある程度理解してくれていました。そのため、予定が立てられないことや、周期後半に「安静にしたい」という私の気持ちに対しても、すれ違いが生まれることはありませんでした。これは、ストレス回避の大きなポイントだったと思います。
ストレスをためないための両立のヒント
不妊治療は、一生懸命頑張れば頑張るほど、無理がたまってストレスとなり、かえって結果が出にくくなることもあります。私自身の経験から、ストレスを溜めないためのポイントをまとめます。
- 通いやすいクリニックを選ぶ: 料金は少し高くなるかもしれませんが、朝早くから夜まで診療しているクリニックを選ぶと、仕事や収入に影響を与えにくく、調整の手間も省けてストレスが軽減されます。
- パートナーと協力する: 治療は女性だけでなく、夫婦二人で取り組むものです。通院の調整、家事分担、心のケアなど、あらゆる面でパートナーの協力が不可欠です。
- 「お休み周期」を設ける: 毎月治療を続けていると、心身ともに疲弊してしまいます。時には「お休み周期」を設けて、治療から一度離れ、好きなことをする時間を確保することも大切です。長くお休みすると助成金が受けられなくなる可能性もありますが、1周期程度であれば問題ない場合が多いので、医師と相談してみましょう。
実は、私が自然妊娠できたのは、治療をお休みしていた期間でした。もしかしたら、それまでの私は頑張りすぎていたのかもしれません。
まとめ
不妊治療は、決して一人で抱え込むものではありません。仕事や生活とバランスを取りながら、時には休みを取りながら、無理のないペースで乗り越えていってほしいと願っています。この記事が、皆さんのワークライフバランスの一助となれば嬉しいです。